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きょうどうせいかつ。
第7章 そしてふたたび よるになる。
ある日のことだった。
一人の旅人が、この屋敷に迷いこんだ。
魔王はビックリして、思わず捕まえてしまったが、雨に濡れていて、疲労が目に見えたので、解放して、部屋を用意してあげた。
ありがとうございます、と、頭を下げていた。
魔王はそのとき、人間の姿をしていたため、まさかここが魔王の住む城だとは思わなかったはずだ。
とは言っても、魔王の城だと知っている人は、かなり少ないのだが。
湯を沸かし、食事を用意して、話を聞いているうちに、北の国から海が見たくて旅をしている、心優しい青年だということがわかった。
はっきりいって、好印象だった。
もしかしたら、彼に話しても大丈夫なんじゃないかと、油断していた。
調子にのって、少しだけ魔力を見せてみた。人に見せるのははじめてだったし、かなりドキドキしていた。
どうかな?
怖がっちゃうかな?
そんな風にワクワクしながら、旅人の横顔を見た。
そこには、憎悪むき出しの青年がたっていた。