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貴方にジャンキー
第10章 浄化
電車に乗っても、道を歩いている時も 徹は「大丈夫か?」とか「気を付けて」といったことしか口にしなかった。


徹は血が滲んだ右手で私の手をギュッと握っている。



骨は折れてないみたいね・・・



徹は、講習室で私を確認すると 綾部に飛び蹴りした。

そこからは、無我夢中で殴っているようだった。

手元にあった椅子を振り上げた時。思わず、止めた。


止めてなかったら、徹は綾部を殺していたかもしれないーーー。




徹・・・私は貴方が来てくれただけで救われたんだよ・・




家に着くと徹は私を連れてお風呂に直行した。


「洗ってあげるから、脱いで。」


ぬっ・・

「自分で洗うよ。」

「だめ。1人になると泣いちゃうでしょ。」



さっき洗面所で泣いたのバレてたのね。



恥ずかしいけど、仕方ない・・・
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