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さくらホテル2012号室
第4章 胸の痛み


外の景色は、濃い緑をたたえた山肌だ。広葉樹の木々が思い切り葉を広げ、さまざまな緑の階層を作り出している。そこに降り注ぐ鋭い夏の日差し。窓ガラスを通して、蝉の啼き声が微かに聞こえてくる。窓を開ければ、むせるような夏の森の息吹が注ぎ込んでくるだろう。
わたしは乳房をはだけられている、というのに。


背中から先生はわたしを抱きしめている。
先生の両腕が脇の下から回されて、突き出されたふたつのふくらみを包んでしまう。
あぁ。
先生の長い指が、既に快楽を求め鋭く尖った乳首に触れる。それだけで、腰の奥に痺れるような快感がぐるぐるととぐろを巻く。


「固くなっていますね」
先生は乳首を摘んだまま、わざとそう言葉にする。
「すごく…勃起して…」
勃起、というその淫らな言葉に、あぁ、またジュワっと蜜があふれてしまう。


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