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さくらホテル2012号室
第7章 最初のメール
末尾に先生の苗字が署名されているメールだった。いつも事務的なやり取りをしているアカウントだ。
混乱したわたしは、なぜかそんなことを考えていた。
先生のなかでは、わたしもその優雅な花見に参加することになっているようだ。どこでどう話が誤解されたのか分からないが。
緊張で喉が渇いていた。
オフィスじゅうの同僚がこのメールを覗き見しているのではないかと、焦った。
何故先生はわたしを誘うのだろう?
あの時の軽口を誤解するような配慮なき人だとは到底思えない。