この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
さくらホテル2012号室
第9章 はじめての2012号室


「すごい」
月並みな言葉を宙に残したまま、わたしは何も言えなくなってしまった。
先生はわたしの隣に黙って立っている。
先生も、余計なことは何も、言わない。
ふたりして、清潔に整えられた部屋の中、肩を並べて立ち尽くして。言葉を交わす必要を感じなかった。


不思議だ。


何の気詰まりもなく。何の焦りもない。ただ静かに先生の隣に立って、あの河津桜の大樹を見ているだけで、気持ちが通じている。教室と喫茶店でしか言葉を交わしたことのない相手なのに、何もかも安心して委ねられる気がする。何年も前からの知り合いのように。前世では、激情に見舞われた恋人同士であったかのように。

/129ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ