この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
紅蓮の月~ゆめや~
第3章 紅蓮の月 二
 空しかった。ただただ空しかった。途方もない虚無感だけが帰蝶を支配していた。目的を見失い、計画遂行に失敗した刺客には最早死が残されているのみだ。
「儂はいつでも、殺されてやる。だが、儂を殺せば、後悔することになるだろう」
 虚ろな眼差しの帰蝶に、信長は淡々と言った。
「儂は必ず天下を取る。この戦乱の世を平らげて、この国に君臨する新たな王、覇者となる。しかし、儂を殺せば、乱世はいつまでも終わらず、人々は永久(とこしえ)に殺戮を繰り返し、あまたの生命が失われる。そなたは、それでも良いのだな?」
 念を押すように問われ、帰蝶は茫然とした。
―何という自信家だろう。
 あまりの物言いに愕き呆れたが、この男ならば、今の言葉どおり真に天下統一を成し遂げるだろうと納得もゆくような気がする。
/255ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ