この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
紅蓮の月~ゆめや~
第7章 第二話 【紅蓮の花】 二
 義経が頬を酔いにほんのりと染め、凛子をまじまじと見つめる。乱れた前髪がほつれて、はらりと額にかかっていた。少しやつれた様がかえって義経の美男ぶりを凄絶なまでに際立たせている。ここのところの憂いのゆえか顔の輪郭が鋭利になって、以前の闊達な少年のような印象はなくなった。それは義経をこれまでになく大人の男に見せていた。
 今夜の凛子は薄紅色の小袖、紅い地に白い梅の花の散った打ち掛けを重ねている。鮮やかな地の赤色が凛子の白い肌によく映えていた。
 凛子はあまりに直截な義経の物言いに、義経以上に赤くなった。まるで呑んでもいない酒に酔ったように頬が熱い。
「凛子、障子を開けてくれぬか」
 ふと義経が言い、凛子は頷いて立ち上がった。部屋に面した障子戸を開くと、鈍色の雲が低く垂れ込めた空から落ちてくる雪が見えた。
/255ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ