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奇竹先生の卑猥な日常
第3章 ヌードデッサン教室
「それでは、デッサン開始」

 その合図とともに、10名の男性たちは手にした鉛筆を紙に走らせ始めた。

 もっとも、真面目に参加している人は一人もいないため、あくまでも「由梨花に怪しまれないために、真剣に絵を描いているふりをしているだけ」だったが。

 全裸を大勢の男性の前に晒している由梨花にとっては、1分1秒がとてつもなく長く感じられた。

 喉はすぐにカラカラになり、眩暈(めまい)すら感じるほど、緊張と羞恥に苛まれる由梨花。



 そんな由梨花の様子を盗み見て、奇竹はニヤニヤ笑いを抑えるのに必死なようだ。

 由梨花はそれどころではない状況なので、奇竹の様子に気づくはずもなかった。

 唇を真一文字に結んで耐え続ける由梨花にとっては。




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