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剛 ing 舞依
第12章 DON FESTIVAL
剛くんに連れられて来たのは…資料室
「…あれから1週間だね」
剛くんは舞依の口調だ
「あれから?」
「私達が入れ替わってからよ」
「ああ、それでもまだ1週間なんだな…もっと長く感じるよ」
「あの日…二人きりでなかったら…入れ替わる事もなかったかもね…」
「そうだったら付き合ったりしてなかったろうな」
「…だから二人きりで良かった…」
「そうだな…」
「剛くんになれたからこそ…ドン」
また壁ドンかよ~
静かで薄暗い資料室で剛くんの顔が近付いてくる
目を閉じる
そうだな、入れ替わってなかったら
キスがこんなに良いモンだとは気付かなかったかも


何か気配がして
唇が触れる寸前で目を開けた

棚の向こうから数人覗いてる!
「こ、コラぁ~」
「わ~見つかった~」
「けど見た見たトロける乙女~」
クラスの女子とおぼしき数人は走って去っていった
「ったく恥ずかしい!」
「あはっ見せてやれば良いのに」
「何言ってんだよ…」
剛くんの胸をトントンと叩くげんこつが
受け止められて
上に上げられる
壁際でばんざい状態だ
「恥ずかしがる舞依もカワイイぜ…」
剛くんが顔を覗き込んできて囁く
「ばか…」
そのまま重なる唇で
甘くトロけて力が抜け
開いたげんこつに指が絡まる

いつしかギュッと抱き合い
恍惚に浸り込んだ
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