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剛 ing 舞依
第13章 いまさらですが…
学校を後にして駅前の病院へ向かう



「…ちょっと待って」
「どうした?」
「舞依のお父さんって単身赴任だよな」
「そう」
「なら、運ばれた病院って赴任先じゃないの?」
「…あ…そりゃそうだ…」
「赴任先はどこ?」
「大阪…」
「電車で3時間はかかるよ」
「…そうね…」
「だからお母さんは家の事お願いって言ってたのか」
「…じゃあ家で連絡待ちましょう」
というわけで二人駿河家で待つことにした
お母さんも急いで出掛けたようで
家の中はひっちゃかめっちゃか…
伊澤の舞依も自分の父親だけに
気が気で無いようだ
こちらとしては複雑な気持ちで
片付けをこなした
「…ね、舞依のお父さんってどんな人?」
「真面目なサラリーマンかな」
「ふ~ん」
「…前は大好きだったのに、中学3年生の頃から何だか嫌いになってね…向こうも厳しくなったし…嫌だなって思ってたら高校に入ってから転勤だって、単身赴任になったのよ…最初はせいせいしてたんだけど、一年半もすると寂しくなっちゃってね…」
頭にふわっとお父さんの姿が浮かぶ
嫌な思い出、楽しい思い出…寂しい気持ち…
こういう時、自分が舞依の身体だけでなく
舞依の頭の中に居る事を実感する
「…会いに行ったりは?」
「お盆休みとお正月休みに帰って来るんだけど、今年のお盆休みは忙しくて帰って来なかったから、もう10ヶ月も会ってないよ…」
「そうか…ウチはずっと居るから鬱陶しいだけだけど…」
「…だから剛くん家って楽しいのよ」
「…そういえば舞依のお母さん、普段は明るいけど寂しそうにしてることあるなぁ」
「うふっ、私、俺、剛くんと会うと嬉しそうにするよね~」
「娘の彼氏だからというだけではなさそうだ…」
「お母さんらしい…」


電話だ
お母さん
「もしもし」
「舞依!」
「お父さんは?」
「うん、お父さん大丈夫、過労だって」
「そう、過労で大丈夫」
剛くんにも聞こえるように繰り返す
「点滴して、もう歩けるから家まで送って行くね」
「点滴して、もう帰るのね」
剛くんもほっとした様子だ
「でね…舞依ー」
「ん?」
「一応心配だから…今日、こっちへ泊まって帰ろうと思うのよ」
「はぁ…まぁごゆっくりどうぞ」
「悪いんだけど1人でお留守番よろしくね」
「はーい、こっちの事は心配しないで」
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