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永遠の恋
第7章 変わり行く風景
栞奈の妊娠が発覚した頃、時を同じくして………
祖母が帰らぬ人となった
しめやかに葬儀は行われた
祖母は曾孫の一歩の成長ぶりを楽しみにしていた
栞奈は祖母に一歩を逢わせてやれて、本当に良かったと、心から想った
絵里子も石田家の祖母の葬儀には出席した
最近、絵里子は痩せた
頼朝はそんな絵里子の事を心配していた
黒い喪服に身を包む絵里子の顔色は悪かった
「………姉さん……体調悪いのかな?」
頼朝は心配そうに呟いた
「………今度病院に付き添うって母さんが言ってた……」
「………頼めるかな?」
「絵里子姉さんはもう家族だからね!」
栞奈が言うと頼朝は嬉しそうに笑った
頼朝は栞奈のお腹を撫でた
「元気かい?」
頼朝が声をかけると、お腹の子は嬉しそうに足でお腹を蹴った
頼朝はそんな元気な子を撫でた
「栞奈が痛いから蹴っちゃだめだぞ!」
言い聞かせる
優しい夫だった
頼朝は幸せだった
一歩が頼朝と手を握った
「一歩、ばぁたんにサヨナラ……言わないとね……」
頼朝は一歩を抱き上げて頬にキスを落とした