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永遠の恋
第7章 変わり行く風景
「ぱぱちゃ……」
一歩はたどたどしい言葉で頼朝を呼んだ
一歩はもうじき3歳になる
オペからもうじき3年になろうとしていた
「一歩、強く育て……
母さんを支えてやれる程に……強くなれ」
「ぱぱちゃ ぎゃんびゃる!」
良い子に育っていた
頼朝の子供の頃にソックリの子供だった
頼朝の子供の頃は姉の絵里子しかいなかった
だが一歩には祖母も祖父も叔母も叔父もいる
愛されて曲がらずに育っている
自分の子供時代とは全く違う……
それが羨ましくあり……嬉しかった
絵里子は青い顔をしていた
そして……意識を失った
栞奈の兄の雅敏が咄嗟に絵里子を抱き抱えた
そして絵里子を連れて車の方へと向かった
葬儀を終えて、石田の家へ帰るまで、絵里子と雅敏は戻って来なかった