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あいの向こう側
第10章 眺める街
ピリリ………
ピリリ…………


音がして目を開いた。



怠く、
体に汗がまとわりつく。



横を見ると、
紗英が座っていた。

『………うわっ!
さ、紗英!』



「そんなにビックリしなくてもいいじゃん…」


『あれ?ああ、そうか合鍵かぁ…』


俺は体を起こす。


紗英はいつもと同じ、
黒髪を肩で切り揃え淡い色のスカートを履いていた。

切れ長の瞳に、
長い睫毛が揺れている。


『………なしたの、急に………』


「いけない?
会いたくて会いたくて、
我慢出来なかったから来たの」

紗英は哀しげに笑う。


俺は紗英の髪に手を伸ばした。


『………紗英、前みたいに髪切ってくんないか』


紗英は困ったように眉毛を下げて微笑む。


「また、耳を切ってあなたを怒らせるよ」


『……いいよ、いくら切られても………』


「ホントに?」


『うん』


「じゃあ、ハサミと櫛を用意しなきゃね」
そう言って立ち上がると、
アパートの部屋を出ていく。


俺は驚いて『あっ、おい!どこ行くんだよ!』
と手を伸ばす。
『紗英って、ハサミあるから!紗英…………………………………



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