この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あいの向こう側
第12章 みなとみち
まるでどすどすという擬音が響くかのように、
隣まで来た美和子は巨大化している。
『みわ、お母さんだもんねぇ』
思わずクスッと噴いてしまう。
肩までのふわふわした栗色の髪に、
チュニックとレギンス。
『あっはっは、
2人産んだらこんなんなっちゃったー』
美和子はお腹をパンと叩いて豪快に笑う。
『さわは変わらんね?
細いし、髪短いのがよぉ(よく)似合うわぁ。
やっぱり都会におるとシュッとするんやねぇ』
美和子は屈託がない。
昔と変わっていなかった。(体型以外は、だが)
『子供さんは?
今まだ朝7時よ?』
『ばあちゃんが食べさせてくれとるけぇ、
ちょっと抜けてもいいんよ〜。それに来年上のが小学校だし、自分でせんとね』
『そっか、お姑さんと一緒に住んでるんだよね』
『うん。
…………さわ、戻って来たって聞いてびっくりしたよ。
仕事も辞めてしもうたの?』
佐和子はえへへ、と曖昧に返事をした。
『色々あってね。
自然が多い場所でリフレッシュしようと思って』
やんわりと誤魔化した。
隣まで来た美和子は巨大化している。
『みわ、お母さんだもんねぇ』
思わずクスッと噴いてしまう。
肩までのふわふわした栗色の髪に、
チュニックとレギンス。
『あっはっは、
2人産んだらこんなんなっちゃったー』
美和子はお腹をパンと叩いて豪快に笑う。
『さわは変わらんね?
細いし、髪短いのがよぉ(よく)似合うわぁ。
やっぱり都会におるとシュッとするんやねぇ』
美和子は屈託がない。
昔と変わっていなかった。(体型以外は、だが)
『子供さんは?
今まだ朝7時よ?』
『ばあちゃんが食べさせてくれとるけぇ、
ちょっと抜けてもいいんよ〜。それに来年上のが小学校だし、自分でせんとね』
『そっか、お姑さんと一緒に住んでるんだよね』
『うん。
…………さわ、戻って来たって聞いてびっくりしたよ。
仕事も辞めてしもうたの?』
佐和子はえへへ、と曖昧に返事をした。
『色々あってね。
自然が多い場所でリフレッシュしようと思って』
やんわりと誤魔化した。