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あいの向こう側
第13章 夏に飛び込んで
______朝。


7時にアラームが鳴る。


俺は止めてから体を起こした。


隣では明莉が丸くなって寝息を立てていた。







そっと起き出してキッチンで水を飲む。


リビングのテーブル上は散らかったまま。
皆帰ったようで姿がない。



俺はあくびをしながら、
コーヒーを煎れる。
同時にトースターに食パンをセットした。


顔を洗って着替える。
うちの会社はラフなほうで、
『きちんとした感』さえあれば服装は自由。



今日の予定を頭で確認しつつ、
食パンをかじる。







『おはよぉ~~~~~…………』
明莉が、
寝室から体を引き摺るようにでてきた。

『おはよ。
二日酔いだな(笑)』


『うん……………
騒がしかったね、ゴメン………』
頭を押さえている。



俺は『別にいいけど。
男がいるのは初めてだね』
何気なく話す。



『ああ………
たまには。
デザイン学校からの友達なの』
水を流し込む明莉。
『……………もしかして妬いてる?』




『そりゃ、
妬くよ』
俺は嘘をついた。



明莉はクスっと笑う。




本当は明莉が誰と何をしていようが気にしたことがない。

明莉も女の子だ。


他の子同様、感情は面倒くさい。



『いってくるね!』

俺は明莉の頭を撫でて、
玄関を出た。
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