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あいの向こう側
第13章 夏に飛び込んで
クジラくんは、
なぜあんなことをしたのだろう。



〔____が好きなんでしょう〕


聴き取れなかった主語。

アーティストの歌声は優しく、
少し低音で掠れている。
うるさくない、
心地よい声。



クジラくんの目や髪の毛、
肩のライン…………

チカチカと映像が浮かぶ。






____アーティストが歌い終えた。

客席から拍手が起こる。

女の子は、
ぎこちなさを持ちつつ穏やかに笑い頭を深々と下げた。


成功だ。



___まれに、だけど。
ミュージシャンやアーティストでトークイベントをすると、
場をはき違えて毒舌キャラを装ったり……
客の望みと真逆の話題を提供したりする人もいる。
打ち合わせと全く違うことを、
突然始める。

こちらも困るが、
一番は客が「な~んだ……」とガッカリして捌けてしまうのが痛い。


誰のためのイベントか分からなくなる。



その点、
今回は大成功だ。

アーティストの女の子は、
テレビで見たまんま素朴で優しい印象。






客が各自帰り始める。
俺たちはもちろん、
裏手から片付けをしていく。

社長がアーティストをもてなし、
マネージャーたちと談笑しながら移動車に乗り込む。
接待に似た打ち上げをするのだ。

俺含めた社員数人は現場で片付け。
チーフと社長、女性社員2人が打ち上げに向かう。






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