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あいの向こう側
第14章 嗤う波
『………………あたし……………』
ザザザ…………
ザザ……………
波音が聞こえる。
『カナ、
運ぶよ』
体が浮いた。
タツキがカナを抱える。
『ひゃあっ…………
タツキ!タツキっ…………』
カナはタツキの首にしがみつく。
ハッキリしてきた頭で、
先ほどのは夢なんだと分かった。
『大丈夫だよ!
直ぐ診てもらおう!』
タツキの力強い声にホッとする。
転がり落ちたとき、
失神しちゃったんだ…………………
タツキがカナを抱え、
階段を一段ずつ慎重に上がる。
『______!!』
息を呑んだ。
タツキの首にしがみついたカナ。
肩越しに、昏(くら)い海が見える。
長い艶々した髪のスタイルのいい女の子が、
白く浮かび上がっている。
輪郭がぼやけていた。
赤い唇が、
ニヤリと歪んだのが見えた……………………………………………………………………………
〔終わり〕
ザザザ…………
ザザ……………
波音が聞こえる。
『カナ、
運ぶよ』
体が浮いた。
タツキがカナを抱える。
『ひゃあっ…………
タツキ!タツキっ…………』
カナはタツキの首にしがみつく。
ハッキリしてきた頭で、
先ほどのは夢なんだと分かった。
『大丈夫だよ!
直ぐ診てもらおう!』
タツキの力強い声にホッとする。
転がり落ちたとき、
失神しちゃったんだ…………………
タツキがカナを抱え、
階段を一段ずつ慎重に上がる。
『______!!』
息を呑んだ。
タツキの首にしがみついたカナ。
肩越しに、昏(くら)い海が見える。
長い艶々した髪のスタイルのいい女の子が、
白く浮かび上がっている。
輪郭がぼやけていた。
赤い唇が、
ニヤリと歪んだのが見えた……………………………………………………………………………
〔終わり〕