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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第79章
「あ……れ……、ヴィヴィ、寝て、た……?」
そう確認しながらも、自分の躰と視界が揺れることにヴィヴィはなんだろうと思う。
「ちょっとだけ、気を失ってた」
ぐちゅ、ぬちゅん。
厭らしい音と一緒にそう伝えてくる匠海に、ヴィヴィは申し訳なさそうに謝る。
「あ……、ごめんね? あっ ひゃうっ」
自分の咽喉から変な声が漏れてしまってようやく、ヴィヴィは兄が自分の中を掻き回し続けていることに気付いた。
「いいよ。その代り、もう少しだけ付き合って?」
そう言った匠海は、ヴィヴィの白いお尻を両手で掴むと、逞しい胸の上に妹を乗せたまま、下から腰だけ打ち込み始めた。
「え……? やぁあんっ だめぇっ 動くの、だめっ」
泣きそうな声でそう懇願するヴィヴィを、匠海が面白そうに見上げてくる。
「どうして? 気持ちいいだろう?」
そう言って兄の持ち上げられた腰をぎゅうと押し付けられると、ヴィヴィは「はぅううっ」と切羽詰った嬌声を上げる。
「もう、おかしくっ なっちゃうもんっ あっ 腰、えっち、やあっ」
(ヴィヴィ、朝なのに、もう何度もイっちゃって。もう滑れなくなっちゃうもんっ)
「ん? 俺の腰がエッチ? 今度、また鏡の前でしようか。俺がどうやってお前のことを可愛がってるか、見せてあげる」
全く聞く耳を持ってくれない匠海が発した恐ろしい提案に、ヴィヴィは驚嘆して必死に否定した。
「えっ!? い、いいっ!!」
「どうして? きっと物凄く気持ちいいぞ? 自分の中がどうやって貫かれて掻き回されてるか、視覚でも感じるんだ」
匠海はそう言いながら、わざとぐちゅぐちゅと卑猥な音を立て、ヴィヴィを追い上げていく。
「やぁあっ えっち、お兄ちゃん、えっち過ぎるっ」
(パリのホテルでされた時、お兄ちゃんの腰つきがえっち過ぎて、ヴィヴィ見てるだけでイっちゃいそうだったもんっ)
GPシリーズの初戦、フランスのホテル。
寝室の鏡の前、ヴィヴィの最奥を目指して挿入される陰茎の根元、袋状のそれまでもがぎゅうと縮まって力が込められているのを見て、ああ、自分の全ては兄のものなのだと覚え込まされた。
その時の苦しいけれど、言葉に出来ないほどの充足感を思い出し、ヴィヴィの中が勝手にきゅうと戦慄いた。