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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第84章
粘膜を擦り合せるという口内での疑似性行為に、自分の秘めやかな場所は充血し、蜜を滲ませ始めている。
(何のために、こんな事を……?)
その疑問の答えを、どうして自分はすぐに気付けなかったのだろう。
胸を弄っていた右手が脇腹を辿り、腰へと下され、膝丈のワンピースを捲り上げる。
そして躊躇なく妹の脚の付け根へと這わされたその指先は、ショーツの上からヴィヴィの潤い具合を確認していた。
兄のシャツを掴んでいたヴィヴィの手の甲を、大きな掌が包み込み、上から握られる。
透明な糸を短く張って離れたその兄の唇から、漏れた言葉は「おいで」と誘う言葉。
「………………」
ぼうと見上げるヴィヴィの手を引いて匠海が連れて行ったのは、バスルームだった。
寝室との境目の扉が閉められる。
大きな洗面台のあるこぢんまりとしたスペースと、ガラスの壁で仕切られたその奥のトイレとバスタブのあるスペースしかない、そこ。
洗面台の上に腰を乗せられたヴィヴィは、サンダルを脱がされ、右膝の後ろに手を入れて持ち上げられた右脚も、白いタイル張りのそこへと乗せられた。
捲れ上がった小花柄のスカートの中、丸見えにされた自分の密やかな場所。
薄いショーツに覆われてはいるものの、そこはきっとしとどに濡れ、もしかしたら少し透けているかもしれない。
俯き加減のヴィヴィの顔を持ち上げるように匠海の唇が寄せられ、高い鼻も押し当てられ、ゆっくりと上を向かされる。
そして濡れた下着の脇から入り込んだ匠海の指先は、蜜を纏う様に濡れそぼった秘裂に擦り付けられ、やがてこんこんと蜜を溢れさせている源泉を指の腹で辿り始めた。
「んっ ……ふぅんっ」
思わず零れる吐息は、匠海の口内へと吸い取られる。
ゆっくりと差し込まれていく兄の指先は優しく、少しずつ出し入れしながらその挿入を深くしていった。
自分の躰の内側、女の躰の中で一番柔く大切な場所、この5ヶ月誰も受け入れず貝のように閉ざされていた膣。
そこへ根本まで銜え込まされた一本の長い、兄の指。
感じない訳がない。
指の腹で柔らかく辿られると、うっとりとくねる膣壁。
ゆっくりと出し入れされると、膣粘膜が「出ていかないで」とでも言いたげに指に纏わりつく。