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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第84章
充血した粘膜に与えられる摩擦の熱は、内へ内へと少しずつ溜め込まれ、吸い上げられ、最奥の子宮をその愉悦で震え上がらせる。
引き出された中指に薬指が添えられ、また深くまで銜え込まされる。
増えた質量に咽喉が鳴る。
ひくひくと喜びに打ち震え始める濡れた粘膜。
出し入れされながら第一関節をくっと曲げられると、その指先が抉る粘膜からはまるで静電気のような強い快楽が生まれる。
ちゅぷん、ちゅぷっ。
微かな蜜音を漏らし掻き回される蜜壺の上、小さな肉芽を親指で引っかかれた。
「ふぅっ ん――っ」
(あっ 凄く、締まっちゃう……っ あ、気持ち、いい……、イっちゃう……っ)
たった一回クリトリスを弄られただけで、ヴィヴィの膣内は浅ましく兄の2本の指を喰い締め、その硬さを粘膜で味わい尽くし、達してしまった。
久方ぶりの性的快感を味わったヴィヴィは、文字通り呆けていた。
唇を離した匠海が、ぼうと自分を見上げてくる妹の濡れた瞳に苦笑する。
ゆっくりと指を抜き取られ、ヴィヴィの背がくたりと洗面台の鏡に凭れ掛かった。
その妹から離れた匠海は、何故かバスタブのある方へと入って行き、その壁に据え付けられた大きなシャワーヘッドから湯を出した。
バスタブに張られた白濁の湯の上に、シャーと音を立てて降り注ぐシャワーの音。
そしてこちらを振り返り戻ってくる匠海の姿。
(お風呂、用意してくれたんだ……)
まだぼうとする思考でそう悟ったヴィヴィは、まだ自分が右足を洗面台に乗せたままであったことに気づき、恥ずかしさから下へと下した。
ヴィヴィの前に立った匠海はワンピースのスカートを捲り上げると、もう濡れて使い物にならないであろうショーツをゆっくりと腰から脱がせていく。
「あ、の……自分、で……」
久しぶりに達して脱力していた躰でも、自分で入浴出来る程には回復していた。
ヴィヴィの言葉の意味が通じなかったのか、匠海は自分のベルトをかちゃかちゃ小さな音を立てながら外していく。
もしかして一緒に入浴するのかと、ヴィヴィは急に不安になる。
しかし匠海の行動は、ヴィヴィの想像を遥かに超えていた。
ベルトの下、ズボンの前合わせから取り出されたものを見て、ヴィヴィは灰色の瞳を見開いた。