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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第85章
じっと覗き込んで来る兄の瞳を、逃げずに睨み付けてやる。
(ヴィヴィは、ヴィヴィだもん……っ)
そのヴィヴィの気持ちが伝わったのか、はたまた むくれている様に映っただけなのか、匠海はふっと苦笑した。
「お前は本当に、手の掛かる可愛い子だ」
ヴィヴィの唇の前でそう囁いた匠海は妹の唇を塞ぎ、咄嗟に逃げを打とうとしたヴィヴィの背と腰を力づくで抱き込んだ。
そしてその潤って蜜を滴らせる蜜壺に、高速で打ち込んでくる。
荒れ狂う陰茎がヴィヴィの良いところもそうでないところも、我が物顔で突き上げ、捏ね回し、快楽の味を強制的に覚え込ませていく。
「んっ んん……っ ……――っ!? ふぅうっ」
抵抗してもびくともしない自分の躰に与えられる、強過ぎる悦楽。
ヴィヴィは首を振って逃げようとしたが、まるで噛み付く様に口付されてはそれも叶わず。
結局甘すぎる快楽の虜にされたヴィヴィは、脳も躰もどろどろに蕩かされ、あっという間にイかされた。
(あうっ お兄ちゃんの、ぁあ……っ 深……っ あ、いっぱい、出されちゃってるぅ……)
敏感な子宮口を持ち上げられながら、びゅくびゅくと直接浴びせかけられるその白濁。
そして悔しいが無視出来ない、匠海との性行為の、その恍惚としてしまう程の気持ちよさ。
気付かぬうちに兄の腰に縋り付き、きゅうと纏わりついている自分の両脚。
(ヴィヴィって、もしかして、どM……、なんだろうか……?)
そうくだらないことを思い浮かべ、達したばかりで弛緩しているヴィヴィの躰を、匠海は手早く綺麗にし、ショーツも履かせて20分前のヴィヴィの状態に戻してしまった。
最後にぎゅっとその胸に抱きこまれ、優しい口付け一つを残し、匠海は部屋を出て行った。
いつのまにが握らされていたハンカチをぐっと握りしめたヴィヴィは、悔しそうに眉根を寄せる。
けれどその5秒後。
ぐぅ~~~。
狭くはない寝室に鳴り響いたのは、ヴィヴィの腹の虫。
「……お腹、空いた……」
そうぼそりと呟いたヴィヴィは、ランチを取るために今度こそその扉から出て行った。