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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第85章
亀頭の先で奥の裏側を抉られ続けると、もう兄の事しか考えられなくなる。
頬の裏側の粘膜を舌の先でこそばされると、まるでその刺激が連動したように、膣の中の兄を締め付けてしまう。
「……ん、ふ……っ んんっ」
兄の首に回した両腕に力を籠め更に抱き着けば、いつの間にか爪先立ちになっていた右脚が宙に浮く。
不安定なその状態が怖くて、咄嗟に右脚を兄の腰に絡めてしまったヴィヴィは、そのまま匠海に抱え上げられた。
背中はガラスの壁に預けながら、腰を抱え上げられ、宙に浮いたまま下から突き上げられる。
匠海の逞しい躰から、どっと汗が噴き出したのが分かる。
自分の躰もただの水滴なのか汗なのか判別もつかないもので濡れていた。
深く重ね合わせたままの唇、そこから垂れた透明な唾液が、ヴィヴィの顎から滴り落ちる。
(ぐちゃぐちゃだ……。お兄ちゃんも、ヴィヴィも……、繋がったここも、全部……)
それをはしたない、だらしない、汚らしいと思うよりも、幸せと思う自分がここにいる。
(早く、溶け合って、一緒に気持ち良くなろう……?)
その心を籠めて兄の舌に自分のそれを擦り合せたヴィヴィの中、懸命に腰を振っていた匠海が爆ぜた。
どくどくと深いところで吐き出される兄の白濁。
それでももっとと欲張る様にガラスの壁にヴィヴィの背を押し付け、より深く挿入してくる匠海。
柔らかな亀頭がヴィヴィの子宮口を抉り、またそこで勢いよく吐精される。
その暖かな刺激に妹の子宮がきゅんと疼き、やがてその疼きは極上の世界へとヴィヴィをいざなった。
唇を離され、二人の熱い吐息が互いのそこで重なり合う。
「ヴィクトリア……っ」
感極まったようにそう囁いて自分を抱き締め直す兄に、ヴィヴィは虚脱した躰を預けたまま抵抗しない。
汗をかいてぬるつく互いの躰が心地よく、ヴィヴィの瞳がうつらうつらとし始める。
沢山注ぎ込まれて逆流しそうな蜜壺も、ドロドロという擬音が相応しいほど蕩けて呆けてしまっていた。
「……おにい、ちゃまぁ……」
甘ったるい幼児言葉でヴィヴィが囁けば、膣内の兄の昂ぶりがぐぐとその体積を増した。