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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第86章
「こう毎日抱いてるのに、何でヴィクトリアの中は、こんなにきついんだろうな?」
妹の不安など解せず、そうどうでもいい事を尋ねてくる匠海に、ヴィヴィはぷいと顔を逸らす。
「……知らない……」
ぼそりと零した妹のその返事が面白かったのか、匠海はくすりと笑うと腰を落としてくる。
潤ってはいるがまだ舌しか受け入れていない狭い膣癖が、ぐぐと押し開かれる甘い刺激に思わず声が漏れる。
「え……っ やぁんっ」
焦ったヴィヴィがまた枕で口を覆う。
「そうやって可愛く枕にしがみ付いてると、なんか中学生や小学生を犯してる気分になるな」
「……――っ!?」
(もう、知らないっ この、変態っ!!)
これからは “変態さん” 等と、可愛い呼び方で読んでやらない。
こっちは苦労して声を押し殺しているのに、その刺激を与えている匠海の呆れた発言に、ヴィヴィはもう自分が分からなくなった。
(ヴィヴィ、なんでこんな変な人、好きになったんだろう……orz)
そう心の中でうな垂れていると、少しずつ蜜壺に己を埋めていた匠海は、半分程陰茎を挿入し、膣の前庭に大きな亀頭を押し付ける角度で止まった。
「ほら、1回目はここでイこう」
(え……?)
「い、1回目……?」
ヴィヴィが枕を微かにずらし、今のは聞き間違えか? と確認したが、匠海はにやりと嗤う。
「そう、1回目」
その答えにぞっとしたヴィヴィは、小声で必死に兄に懇願する。
「い、いや……っ 1回だけにして! やっ!? ひゃぁんっ」
妹が頼み込んでいる最中にクリトリスを弾いた匠海に、ヴィヴィは焦った表情で睨み上げる。
「ほら、声、我慢しないとね?」
そう優しく諭すものの、また二人の結合部の上の肉芽を転がし始めた匠海に、ヴィヴィはなす術もなく顔に枕を押し当てた。
(もういや~~っ!!)
「あ、こら。せめてヴィクトリアの大きな瞳だけでも見せて? 顔隠してたら、誰を抱いてるか分からないだろう?」
「……~~っ!?」
(いっつも『鞭』の時、後ろから抱く癖に……っ!)
もう言ってる事とやってる事がちぐはぐ過ぎる匠海に、ヴィヴィは無視を決め込んでそのまま枕から顔を出さなかった。
(変態のお兄ちゃんなら、枕相手でも欲情できるでしょうっ? ふんだっ)