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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第86章
「ヴィクトリア、腰が動いてる……。上で動きたいんだね? でも駄目だよ、ベッドが軋むからね」
腰を撫で回す匠海の掌に、ヴィヴィの瞳が切な気に細められる。
「……んっ ふぅんっ」
「来月帰国したら、いっぱいしてあげるから、今は我慢だよ?」
そう優しく囁いた匠海は、ヴィヴィの両の乳房を揉み始めた。
「ほら、可愛くイってごらん?」
小さな乳房を形が変わるほど強く揉み解され、その先端は吸い付かれ、こりっと噛まれ、指で摘まんで引っ張られ。
ヴィヴィは指先が白くなるほどベッドヘッドを握り締め、目の前の匠海の豊かな黒髪に顔をうずめた。
(やぁ……っ イっちゃうっ また、イっちゃうよぉ……っ)
細い両太ももで匠海の腰を締め付けながら、ヴィヴィはまた達してしまった。
兄の腰の上でがくがくと震えるヴィヴィを、上半身を起こした匠海が大切そうにその胸に抱き締める。
「ああ、可愛いね。こんなに震えて……。大丈夫、大丈夫だよ」
力を入れすぎてベッドヘッドから離せなくなってしまったヴィヴィの指を、一本一本解しながら解いてくれる匠海。
こんなになるまで抱き続けているのは匠海なのに、ヴィヴィは震える腕でぎゅうと目の前の兄に抱き縋る。
(お兄、ちゃん……っ お兄ちゃんの全部が、温かいの……、気持ちいいの……)
「ヴィクトリア……。俺の可愛い……」
そう囁きながらヴィヴィの首筋や肩にちゅっちゅっと吸い付く匠海に、達したばかりで敏感な躰はぴくんぴくんと跳ねる。
頭の芯が痺れていた。
もう何度イったのかも分からないその白い肢体は、上気してうっすらとピンク色に染まっていた。
その妹の華奢な躰を撫で摩っていた匠海に、震えが治まったヴィヴィが、ぐったりと凭れ掛かる。
(し、死ぬ……)
「ふ、虐め過ぎたな……、じゃあ、ヴィクトリアの膣圧だけで、俺をいかせてくれ」
やっとのことで匠海の口から終了予告が出て、ヴィヴィはほっとした。
抱擁を解いた兄は、妹を貫いたまま両膝を立て、その太ももの上にヴィヴィの細い背中を預けさせる。
とろんとした瞳で自分を見上げる妹に瞳を細めた匠海は、その顔にいくつものキスを降らせた。