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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第89章
赤く染め上げられた兄の陰茎が蜜を纏い、それで最奥近くを突き上げられ、蕩けてしまいそうな甘美な刺激がヴィヴィの躰を刺し貫いていく。
目の前が霞み、ふっと躰が軽く感じた瞬間、ヴィヴィの一番奥深くに浴びせかけられたものは、粘度の高い匠海の大量の白濁。
(あ……んっ おにいちゃん、の、ヴィヴィの中で……、イって、くれた……)
更に間髪入れずに子宮口を擦りながらどぷどぷと吐精されたヴィヴィは、魂さえも震わせるその恍惚に息を詰まらせ。
そして匠海の胸の上でびくびくと痙攣した後、意識を手放した。
密着した頬に伝わる、少し早い鼓動。
それに呼び起されるように、ヴィヴィは意識を取り戻した。
うつ伏せになっていた状態から少し顔を上げると、どうやら匠海の上で果てた状態のままだったらしい。
(ヴィヴィ、また気、失っちゃったんだ……)
ヴィヴィの中でまだ存在感抜群にそそり立っている、匠海の元気すぎる陰茎。
そしてこちらを見上げている匠海に気付き、ヴィヴィは慌てた。
「あ……っ ごめんね? まだ、ヴィヴィ、出来るから」
「もういい」
「え……? ヴィヴィ、全然元気だよ?」
(お、お願い……っ 前みたいに、怒っちゃわないでっ)
年始の『鞭』の日、匠海が一度吐精しただけで気を遣ってしまった自分に、兄は怒ってヴィヴィ突き放した。
その事を思い出したヴィヴィの顔が、さっと色を無くす。
「いや、ヴィクトリア明日、模試だろうが。とっとと寝ろ」
そう理由を説明した匠海は、ヴィヴィの腰を掴むと、上へと持ち上げた。
ぬぽんと音を立てて抜かれた匠海の陰茎に、ヴィヴィはきゅっと身を竦め、スプリングの上に降りた。
(……え……。知ってて、くれたんだ……、明日、ヴィヴィにとって凄く大事な模試、あるって事……)
まさか兄がそんな気を回してくれているとは知らなかったヴィヴィは、胸が温かくなった。
「……っ あ、あの……、シャワー浴びてくるから……、その後、隣で寝てもいい?」
今日はどうしても匠海の傍で眠りに付きたい、そう思ったヴィヴィは、そうおずおずと兄にお伺いを立ててみた。