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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第89章
「いや。俺が拭いてやるから。ここにいろ」
そう驚きの返事を寄越しながらベッドから降りる匠海に、ヴィヴィは目を真ん丸にする。
「え……? う、うん……。あ……っ!」
咄嗟に声を上げたヴィヴィに、匠海が振り向く。
「どうした? ああ、出てきたか……」
ヴィヴィの捲れ上がったスカートの中、兄がたっぷり注ぎ込んだ白濁がとろりと膣口から溢れ落ちていた。
「じ、自分で出すから、あっち見てて?」
『鞭』の日は、匠海は絶対ヴィヴィの膣から精液を掻き出してくれない。
その事を身に染みて知っているヴィヴィは、本当は嫌だけれど自分でしようとベッドサイドにおかれたティッシュケースに手を伸ばした。
「馬鹿。俺がやる……」
そう言ってヴィヴィからティッシュを取り上げた匠海は、妹の両太ももを掴み、広げさせた。
兄の太さで少し寛ぎ、白く汚れた膣口に、ゆっくりと含まされる匠海の長い指。
奥深くに溜まったものを掻き出すために、指の腹で何度も敏感な粘膜を辿られて。
「……あっ ……ぁんっ やぁんっ」
どうしても零れてしまう甘ったるい声を、ヴィヴィは両手で口を塞いで耐えた。
最後に残っていないかとぐるりと中を掻き混ぜられた瞬間、ヴィヴィの膣壁がきゅうと匠海の指を締め上げてしまった。
「あぁっ あ、やぁ……っ ごめんなさい……っ」
兄の指が気持ち良すぎてぴくぴく震えて謝るヴィヴィを、匠海が手を拭いてから抱き締めてきた。
「ああ、くそ、可愛いな……っ」
切なげにそう耳元で囁かれ、ヴィヴィは更にぴくりと躰を震わせた。
そんなヴィヴィを宥める様に、匠海は大きな掌で後頭部と背中を何度も撫でてくれた。
「お、お兄ちゃん……?」
「もう、調子狂う……、頼むから制服着るな」
そう言いながらも妹を更に抱き寄せる匠海に、ヴィヴィは小さく抵抗してみる。
「いや……」
「ああ、もう……っ 寝かせないぞ?」
「え……死んじゃう……」
本当に死にそうな声でヴィヴィがそう発すると、匠海はゆっくりとその抱擁を解いた。
「じゃあ、制服脱ぎなさい。このままじゃ寝れない」
自分の制服姿を苦しそうな表情で見下ろす匠海に、ヴィヴィは焦る。
「……え……?」
(だ、だって、制服脱いだら、お兄ちゃん、冷たくなる……)