この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第90章           

「ひゃぅうっ!? そんなっ の、おまじない、じゃないぃっ あっ んん……っ」

「ほら、俺の事、観察するんだろう?」

 匠海のその意地悪な言葉に、ヴィヴィは兄の手を押さえながら、小さく頭を振る。

「する、けどぉ~っ あ……っ だめぇっ くにくにしちゃ、やぁんっ」

 兄の指先はヴィヴィの小さな尖りを、円を描いたり上下に扱いたり好きな様に弄び、妹を快楽の淵へと誘っていく。

「ほら、目、瞑ったら駄目だよ。ちゃんと、俺見て」

 そう耳元で囁いてくる匠海の声があまりに婀娜っぽくて、ヴィヴィは躰をふるりと震わせた。

(さ、さっきは目を瞑れって言ったくせに……っ)

「はぅんっ あっ あぁ……っ んっ カッコ、いいっ」

 ヴィヴィの事を面白そうに興味津々で覗き込んでくる、その切れ長の瞳も。

 その先で震えるように微かに動く、長い睫毛も。

 少し肉感的で口角の上がった、形のいい唇も。

(綺麗……。ほ、惚れ直しちゃう……っ)

 兄の全てが美しくて、色っぽくて、ひと時も目を離させない凄みでもって、ヴィヴィを虜にしてしまう。

 こんな娚(おとこ)を演じたい――そう思った瞬間、ヴィヴィの華奢な躰はびくびくと跳ね、達してしまった。

(ん……っ お兄ちゃんの指、気持ち、いいの……)

「おにいちゃぁん……」

 甘ったるい声で兄を求めれば、与えられるのは、芯まで蕩けてふにゃふにゃになりそうな濃厚なキス。

「ほら、もう寝なさい」

 最後にきゅっと胸に抱き寄せられ、ヴィヴィはその隙に兄の首筋に鼻梁を寄せてちゅっと吸い付いた。

(うふふ、お兄ちゃんの香りだ……)

「うん……。おやすみなさい……」

(明日は、お兄ちゃんに抱いて貰える日だもんね……。今の内に寝だめしておこう)

 ヴィヴィはそう思いながら、今度は素直に目蓋を瞑ったのだった。







 9月22日(火)。

 今日も早朝からリンクへ赴き、学校での勉強と学園祭準備を終え、屋敷に戻って受験勉強と楽器の練習。

 そしてディナー後はリンクへ行ってみっちり練習――という怒涛のスケジュールを熟す双子。

「いつも思うのですが……」

 就寝前、恒例のハーブティー用のハーブを選び始めたヴィヴィに、朝比奈が話し掛けてくる。

/2774ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ