この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第90章           

 しかしサムソンは懺悔して神に誓い、髪が伸びると共に力を取り戻す。

 そして神殿での宴の余興として晒し者になっていたサムソンは、柱を倒して敵の神殿を倒壊させ、多くのペリシテ人とデリラを道連れにして自害した。



 ヴィヴィがFPで主に用いるのは“バッカナール”という音楽。

 敵の宴の様子を表した曲で、音楽単体としても演奏会で取り上げられるなど、認知度も人気も高い。

「ふうん。まあ、一番盛り上がるし、有名だもんな」

 匠海はシャンパンの気泡を見つめながら、そう呟く。

「うん。で……、“バッカナール”ってバッカス(酒の神)を称える祝宴の踊りの曲、でしょう?」

 ヴィヴィはシャンパンの残りを注ぎながら続ける。

「ああ。ヴィクトリア、お酒飲んだことないのにな?」

 くしゃりと頭を撫でてくる兄に、ヴィヴィは微笑む。

「うん、そうなの。だからって、今からお酒飲むのまずいでしょう? まだ17歳だし……。それで、どんな感じなのか、聞いてみたくって」

「お酒に酔った時?」

「うん。クラクラするの? ハイになっちゃう? それとも、楽しい感じ?」

 兄を覗き込みながら興味津々に尋ねるヴィヴィを、匠海がその手からボトルを取り上げて見下ろしてくる。

「ふっ。勉強熱心だな。じゃあ、躰で教えてやる」

「え……? な、何?」

 ヴィヴィは匠海のおかしな様子に目をばちくりさせる。

(言葉で教えてくれたらいいだけ、なんだけど……?)

「俺は食欲と性欲は、紙一重だと思っている。酒を飲んだ時の “酩酊状態” や宴の “トランス状態” っていうの――? だからセックスでハイになってクラクラするのが、どんななのかを感じ取ればいいんじゃないか?」

 その匠海の突飛な言い分に、ヴィヴィは飛び退いた。

「……――っ!? そ、そんな無茶苦茶な……っ!」

「お前だって、やる気満々なくせに」

 面白そうにヴィヴィににじり寄ってくる匠海のその言葉に、ヴィヴィは首を傾げる。

「え……? 何のこと?」

「知らないのか? ジャスミンの効能」

/2774ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ