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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第90章
「本当に? こんなに中、ぎゅうぎゅう纏わり付いて来るのに?」
妹の懇願通り、指を止めた匠海に、ヴィヴィは弱々しく反論する。
「……やぁ」
「ふ……、ヴィクトリア。お前はこんなところまで、甘えん坊なんだね。俺の指に縋り付いて離れようとしないなんて」
ヴィヴィもそれには気付いていた。
奥深くまで咥えさせられた兄の指を、自分の恥ずかしいところがぎゅうぎゅうと断続的に締め上げていた。
「い、言っちゃ、やぁあん……っ」
「嫌……? じゃあもう、やめようか」
残念そうにそう呟いた匠海は、ヴィヴィの中からすべての指を引き抜いてしまった。
(え……? や、やぁあっ お兄ちゃんの指、好き……っ)
「……っ やっ もっとっ もっとするぅっ」
兄の首に縋り付いていた腕を緩めてその顔を覗き込んだヴィヴィの瞳は、もう欲望で濡れていた。
「いい子だ。お酒を飲んでいると気分がハイになって、もっともっとって欲しくなるんだよ」
匠海はヴィヴィの小さなお尻を撫で擦りながら、泣き出しそうな妹の顔に細かなキスを沢山与えた。
「ほら、ヴィクトリア。今からお前のココを、俺のでいっぱいにするよ」
そう囁きながら与えられたのは、たった一本の指で。
「おにいちゃぁんっ」
ヴィヴィの目頭がじんと熱さを覚えた。
(はやく……っ はやく、ちょうだいっ)
「触って、ヴィクトリア」
兄の逞しい裸体のその中心――もう立派に起ち上がったそれを、匠海は視線を落として示す。
おずおずと指を這わせたヴィヴィは、優しくその表層の形を確かめ始めた。
「あ、硬い……。やあっ またおっきくなった……っ」
自分の指を跳ね返す柔らかな皮膚の下のごりごりとしたもの。
ヴィヴィの拙い手の愛撫で、匠海の陰茎はぐぐとその質量を増した。
「もっと触ってごらん。もっと大きくなるかも」
うっすらと血管が浮き出たそれは、もう信じられないほど固く、対照的にその先はふにふにと柔らかで。
切なげに揺れるヴィヴィの瞳の奥に、隠しきれない欲情の炎が立ち昇った。
「こ、これ以上大きくなったら、ヴィヴィの中、入んないもん……っ」
(嘘……。入れて……、入らなくても、無理やり捩じ込んでっ)
もうヴィヴィの小さな頭の中は、目の前のその兄のモノの事しか無かった。