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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第90章
「子宮が嫌なら、ここでいっぱい味わおうね。ほら、ここに塗り込んであげるからね」
「……え……?」
(塗り込む……? な、何を……?)
声音は物凄く優しくて、まるで幼児に言い聞かせるようなそれなのに、なんだか発している言葉は途轍もなくヤバそうで。
「ヴィクトリアの大好きな“お兄ちゃん”の精子」
「~~っっっ へっ 変態っ!!!」
(もう嫌だよ~……。ヴィヴィ、こんな変態、相手できないよ~……)
「……お前、さっきから、酷くないか?」
そう呆れた声で返してくる匠海に、ヴィヴィは「こっちが呆れてるんですっ!」と心の中で喚き立てる。
「変態は変態なんだもんっ ふぇええええんっ」
涙の出ていないウソ泣きをしたヴィヴィの尻を、匠海がぺちりと叩く――全然痛くなかったが。
「俺は怒ったぞ。今日はヴィクトリアの口から聞くまで、離さないからな?」
「……え……? な、何を……?」
嫌な予感がして恐るおそる兄に問えば、帰ってきた返事はやはり“変態丸出し”の答えだった。
「『ヴィヴィはお兄ちゃんのペニス大好き』か『ヴィヴィはお兄ちゃんの精子大好き』の2択」
「………………」
「おいこら、固まるな」
またぺちぺちとお尻を撫でる様に叩かれるが、ヴィヴィはもう放心状態だった。
「………………」
(もう、このヒト……いや……)
「現実逃避か……。しょうがない。無理やり言わせるしかないか」
「……っ あっ ぁああんっ やぁ、あ……っ」
匠海が収めていた陰茎を抜き取り、またひたひたに潤ったヴィヴィの膣内を抉りながら潜り込んでくる。
「ああ、気持ちいいな?」
「やめてぇ……っ 腰、とめてぇっ」
「い・や・だっ」
妹の必死の懇願に、ふざけた調子で返してくる兄に、ヴィヴィはさすがにぶちぎれた。
「……~~っ!? ヴィヴィ、絶交するよっ?」
「いいよ、別に。っていうか、出来ないだろう?」
「え?」
「俺のこと、大好きだもんな、ヴィクトリアは」
そう言って腰を止め、自信満々に微笑んだ匠海があまりにかっこ良くて、ヴィヴィは悔しさのあまりさらに言い募る。
「――っ!? するもんっ 絶交するもんっ!」