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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第91章
(っていうか、さっきまであんなに激しくヴィヴィの中、で、出たり入ったりしてたのに……っ)
そして先程の熱い口付けで、ヴィヴィの躰はもう焦らされて、苦痛に感じるほど疼いているのに。
「ほら、両脚だけで、俺の腰を引き寄せて出し入れしてごらん?」
兄の腰の脇に折り曲げていたヴィヴィの両脚を、匠海が厭らしい手つきで撫で上げてくる。
「……っ!? やっ そ、そんなの……っ」
紺色のハイソックスの間に指を差し込まれ、まだ直に触れられていなかったそこに、ヴィヴィはふるりと震えた。
「なんで? 上に乗って自分で動く事は出来るのに、どうしてこれは出来ない?」
不思議そうに尋ねてくる匠海に、ヴィヴィはしょぼくれた顔になる。
「だ、だって……、な、なんかえっち過ぎるしっ は、はしたないもんっ」
(う、上で動くのだって、本当は死ぬほど恥ずかしいんだよ……? それなのに、こんな、腕、上で拘束されて、お兄ちゃんの腰を、自分の、あ、脚だけで迎え入れるなんて……っ 想像しただけで憤死しそう……っ)
「それが見たいんだろうが。お前が恥辱に顔を歪ませて、それでも快楽に抗えない……そんな乱れたヴィクトリアが見たいんだろうが」
まるで舌なめずりでも始めそうな爛れた表情を浮かべてそう妹を煽ってくる匠海に、ヴィヴィはとっさに喚いた。
「へ、変態……っ」
(ひ、人の顔が歪んでるところ見たいなんて、へ、変態以外にありえないんだもんっ!!)
「またそんな悪い言葉を……。ほら、俺を気持ち良くさせてくれ」
自分だって兄を満足させてあげたいのに、無理難題を提示してくる兄に、ヴィヴィは泣きそうになった。
「……っ 手、解いて?」
「駄目だ」
妹の懇願をきっぱり却下する兄に、ヴィヴィは更に言い募る。
「ぬ、脱がないからぁ……」
(制服は脱がないから、ね? せめて、両手と両足使わせて?)
「駄目だ」
「~~っ!! き……、嫌いにならない?」
立て板に水な兄に悶絶しながらも、ヴィヴィはそれだけは確認を怠らなかった。
ここまで来て「なんて厭らしい子だ。もう嫌になった」等と言われた日には、自分は立ち直れないだろうから。