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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第92章
「うん、物凄くっ どこからどう見ても“制服少女好き”の変態さんには見えないよ?」
大きく頷きながらそう返したヴィヴィに、兄はゴツンと頭突きしてきた。
「馬鹿言うな……、“お前の制服姿”に弱いだけだ」
「本当? 世の中の女子高生の制服姿見ても、なんとも思わない?」
「なんとも思わない」
きっぱりとそう返事した匠海に、ヴィヴィは更に不思議になる。
「でもどうして“制服”なの?」
ヴィヴィのその疑問には、匠海は何故か言い淀み、最終的には「……秘密」と呟いただけだった。
「ふうん……、そっか。まあ、ヴィヴィもお兄ちゃんのスーツ姿、好きだし」
おあいこか~と心の中で続けたヴィヴィは、そこではたと止まった。
というのも、
「お、お兄ちゃん……?」
「ん?」
「な、何してるの?」
「ヴィクトリアのおっぱいを可愛がってる」
匠海の言う通り、いつの間にかナイトウェアから露出されたヴィヴィの白い乳房が、兄の両手に下から掬い上げられていた。
「……やぁっ きょ、今日はえっち、しない日だよ……?」
焦ったヴィヴィが兄の両腕を掴み、背後の匠海を振り返る。
「ああ。だから胸だけ触らせて?」
そう甘えた様に微笑まれたヴィヴィは、はっと気付いて寝室の扉を振り返る。
「あっ か、鍵――っ」
「大丈夫、閉めたから」
匠海はそう囁いて、ちゅっとヴィヴィのうなじに口付けた。
「そ、そっか……。あ、ダメ……っ」
誰かに見られたら一大事と焦っていたヴィヴィはほっと躰の力を抜いたが、そこを匠海にふよんと乳房を揉まれてしまった。
「お願い。昨日直に触れなかったから、俺、欲求不満……」
切なそうに耳元で囁かれ、頬を擦り付けられると、ヴィヴィは何だか甘えられている気分になってしまう。
「ちょ、ちょっとだけ、だよ……?」
「ありがとう。ふ……、まだ立ってない乳首も、柔らかくて気持ちいい」
乳房の輪郭に沿って下から這わされた兄の指が、優しく薄紅色の乳首を撫でた。
「ゆ、ゆっちゃやだってばっ」
恥ずかしがってふるふる頭を振るヴィヴィに、匠海が笑う。
「ふっ あ~……、でも、帰国して本当に良かった」
「え? どうして?」
しみじみそう言った匠海に、ヴィヴィは不思議そうに尋ねる。