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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第92章            

「決まってるだろう? 毎日少しずつでもヴィクトリアと話出来るし、触れられるし。寝ちゃってても寝顔が見られるしな?」

 その匠海の説明に、ヴィヴィは内心首を傾げる。

(お兄ちゃんって、実は昔から“シスコン”ぽいところあったもんね? だからか……)

 「平昌オリンピックで金メダルを獲ったら、願いを叶えてくれる?」と尋ねたヴィヴィに、兄は「車でもなんでも買ってやる」と言ってのけたくらい、“シスコン”だ。

 本人にそう指摘したら、怒られたが。

「ヴィヴィと毎日顔を合わせられるのが、そんなに嬉しいの?」

 匠海からは見えないところでにやっとしたヴィヴィには気付かず、兄はその背後で頷く。

「ああ。離れていた間は週に1回しか、スカイプで話せなかっただろう? だから今、どれだけ女性に声を掛けられようが、頭の中ではお前の事と仕事の事しか考えてないよ」

 そう妹が飛び上がって喜びそうな事を発した匠海に、ヴィヴィは平静を装って口を開く。

「ふうん。ヴィヴィの頭の中はね~、1/3がスケートの事で、1/3が受験勉強、1/6が学園祭の事で、1/12がお兄ちゃんの事、かな? で、残り1/12が今日の晩ご飯のこと?」

「そう。で――?」

「……? で、って?」

「本当の事を言わないと、ここで抱くぞ?」

 柔らかく這わされていただけの兄の指が、ヴィヴィの乳房をむにむに強く揉み始めた。

「―――っ!? だ、駄目っ い、言うからぁっ」

 このままじゃ気持ち良くなってしまうと焦ったヴィヴィが、観念する。

「ん。言ってごらん?」

 面白そうに耳の傍で兄にそう促され、ヴィヴィは不承不承本音を漏らす。

「えっと、1/3がお兄ちゃんの事で、1/3がスケートの事、1/6が受験勉強で、残り1/6が学園祭の事……です」

「なんだ。俺より少ないな……」

 匠海は頭の1/2は妹の事を考えている自分より、ヴィヴィの方が少ないことが不満らしかった。

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