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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第92章
その視界から兄の顔が消えた途端、ヴィヴィの小さな顔からは全ての表情が剥がれ落ちた。
兄の両脚に掌を添えたヴィヴィは、ゆっくりと立膝の状態から腰を上げた。
濡れた音と共に少しずつ兄の陰茎を抜き取り、また自分の中に迎え入れ。
その太さと硬さに、瞬時にヴィヴィの躰は燃え上がった。
「お兄ちゃんっ ぁん……っ あ……、気持ち、いい……?」
ぱちゅぱちゅと互いの腰を合わせながら、ヴィヴィは匠海を呼ぶ。
「ああ、いいよ」
その兄の声に、ヴィヴィは徐々に腰を振る速度を上げていく。
抜く度に亀頭の返しがクリトリスの裏側を引っ掛けるのが、腰がぶるりと震えるくらい気持ち良くて。
まるで常習性のある麻薬のように、早々にその快楽の虜になったヴィヴィは、そればかりを繰り返す。
「ぁあんっ あ、あぅっ あぁ……っ いい、いいのっ」
「分かるよ。お前の中、凄く締まってる……っ」
兄のその言葉に、匠海も快感を得ている事を確認したヴィヴィは、さらに激しく自分の中を兄の陰茎で擦り上げた。
「ヴィヴィもっ あぁん……っ こんなの、だめ、なのにぃ……っ お兄ちゃんと、えっちしちゃ、駄目、なのに……っ」
「……ヴィクトリア……っ」
そう自分を呼ぶ兄の声は、少しの当惑と、興奮が入り混じったもので。
「いいよぉっ 腰、止まらないのっ あぁ……っ あんっ あっ お兄ちゃんの、おっきいのっ 凄いの……っ ふぁあ……、気持ちい……っ」
躰が感じるそのままを口に出し続けるのは、気持ち良かった。
ただずっと唇を開いていたので、何故か溢れ続ける唾液が零れ落ちない様、ヴィヴィは必死にこくりと飲み下す。
「可愛いことを言う」
匠海は後ろからヴィヴィの細腰に両手を添えると、その上下の動きを支えてくる。
「ぁあっ あっ はぅ……っ ふぅうっ あ、あぁんっ あ、そこ、いいのっ」
甘い声を上げながら、感じ入ってぶるりと白い背筋を震わすヴィヴィに、匠海がそこを狙って下からがんがん突き上げてくる。
何度もそれを繰り返され、ヴィヴィの上半身がゆらりと心許なく左右に振れ始めた。
「ヴィクトリア、凄く可愛かった。よく頑張ったね」
ヴィヴィを腰に乗せたまま上半身を起こした匠海が、その躰を優しく後ろから抱きすくめる。