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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第99章
「1ヶ月前と何も変わらない……。ヴィクトリアはずっと、綺麗なままだね」
まるで兄の手によって測定されている気分だった。
胸の膨らみ、肋骨の数、腹のへこみ具合、腰の丸みのなさ、そして、両の太ももの細さと真っ直ぐさ。
それらを指を跳ね返す弾力で、掌に触れる感触で、指の長さとの比較で、測られ、確認され、記憶され。
そしてその後に待ち受けるのは、的確に妹が感じる場所を狙って施される、濃厚な愛撫。
どんどん息が弾んでくる妹を、心底嬉しそうに見つめている兄の顔。
我慢出来ずにヴィヴィの唇から零れる喘ぎを、まるで美しい音楽を愛でる様に聞き惚れている匠海。
そして、躰の核心へと触れ始める。
まだ脱がされていなかった、ナイトウェアと共布の薄桃色のショーツが、易々と剥ぎ取られていく。
くちゅ。
微かに聞こえた蜜音に、今まで大人しかったヴィヴィが途端に暴れ出した。
「いやっ やっ! やだやだやめてぇっ!! 嫌っ」
躰を捻って必死に抵抗するものの、軽々と匠海に両膝を折られ、ヴィヴィの大切な部分はすぐに兄の目前に晒された。
「ああ、なんて可愛いんだ。隅々まで愛してあげるよ」
熱っぽい声でそう囁いてくる言葉から、どれだけ自分がはしたなく濡らしているか、ヴィヴィは容易に想像がついた。
(嫌なのに……、本当に止めて欲しいのに……っ なんでっ!? なんで反応しちゃうのっ)
「……っ だ、だめっ」
躰を揺らせて抵抗を続けるヴィヴィに、匠海が言葉でも蹂躙してくる。
「駄目じゃないだろう? だってお前、ずっと俺のことしか見ていなかったじゃないか」
「……――っ」
兄の指摘に、ヴィヴィは硬直して目を見開いた。
妹の様子にくつりと嗤った匠海は、抱え込んでいた白い太ももに唇を寄せ、わざと痕を残すようにじゅっと音を立てて吸い付いてくる。
「本当は、今だって、俺を愛してる」
「ちが……っ」
咄嗟にそれは否定したヴィヴィだったが、兄はただ笑うだけだった。
「1ヶ月も待ったんだぞ? いい加減、素直になれ。ほら、気持ちよくなろうね」
そう囁いた兄は、妹の秘裂にむしゃぶりついた。