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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第100章

「おいで」
甘い声で誘ってくる匠海に、ヴィヴィは両腕を持ち上げてその首に絡めて縋り付く。
途端に鼻を擽る兄自身の香りに、うっとりと瞳を細めたヴィヴィ。
ゆっくりと伸ばされた兄の両腕が、妹の躰を軽々と横抱きし。
そして向かったのはもちろん――兄の寝室だった。
灯りはベッドサイドのランプ1つのみの、薄暗い寝室。
ベッドヘッドに凭れた匠海の膝の間、昔からの定位置で兄に全てを預けていたヴィヴィは、絶えず与えられる優しい口付けと、自分の躰を布の上から撫で擦るその掌に、可愛らしい声を上げていた。
「んっ くすぐったいよ……っ」
「お前、また痩せたんじゃないか?」
「そんなこと、ないっ て……っ ばっ やだっ ふふ」
以前は触れてこなかった、足の裏や脇の下までも辿られて、ヴィヴィは身を捩りながら笑う。
「1ヶ月と10日ぶりだからな。ヴィクトリアの色んな所、触って確かめたいんだよ」
「え~、ヴィヴィも~」
(お兄ちゃんにいっぱい触れて、確かめたいの……)
「お前は今度の機会に、な?」
そう面白そうに妹を制する兄に、ヴィヴィは瞳を細める。
「は~い。きゃっ ……やぁん」
兄が背を支えていた手と自由な方の手で妹の膨らみを揉み始め、ヴィヴィは途端に恥かしそうな声を上げた。
「柔らかいね、ヴィクトリア」
パイル地の柔らかな素材の上から、あくまでも優しく乳房を可愛がられる光景に、ヴィヴィは恥ずかしいのに目が逸らせなかった。
「……ん……、えっち……」
まだ立ち上がっていない柔らかい尖りを指先で探しながら、全体的にふよふよと揉み解されると、甘い疼きで中心が固くしこっていく。
「ほら、より可愛くなった」
布を押し上げるぷくりとした尖りを指先でくるくると辿る兄の指に、ヴィヴィの吐息が早くなっていく。
「……はぅ……、ん……っ ふ……ぅ……ん」
(お兄ちゃんの指が、ヴィヴィのお胸……、えっち、……凄く、えっちだよぉ……)
兄の骨ばった大きな掌と、自分の小さな胸のコントラストが激しすぎて、ヴィヴィはもう見ていられなくて顔を上げた。
自分を見下ろす熱っぽい瞳と視線がかちあい、ヴィヴィの胸がとくりと脈打つ。

