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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第100章
「……10倍……?」
妹の涙を吸い取るように口付てくる兄に、そう尋ね返せば、返されたのは意地悪な顔。
「ああ、もっと欲しいのか? 本当にエロい子だね、ヴィクトリアは」
「ち、ちが……っ ぁ、あんっ」
抱擁を緩められ、また片足だけ持ち上げられたヴィヴィは、兄の腰使いに甘い声を上げ始める。
最初はヴィヴィの膣内の感触を思い出すように、ゆっくりゆっくり抜き差しされていた兄の陰茎は、やがてじゅぷじゅぷと卑猥な音を立てその速度を上げて行く。
「ああ、トロトロなのに……、凄くきついっ」
その兄の言葉に呼応するように、ヴィヴィの膣はまたきゅうと匠海自身を締め付ける。
「……っ ヴィクトリアっ そんなに搾り取ろうとしなくても、後でいっぱいあげるから」
達しそうになったのか、腰を止めて乱れる息と共にそう嗜めてくる兄に、ヴィヴィは真っ赤な顔で言い返す。
「……っ ち、がうぅ~っ あん、お兄ちゃんの、せい……っ」
「ふっ 俺の?」
「ヴィヴィの、躰が……、もっと、ぎゅっ してって、言ってるっ」
腰と片足を掴まれただけのその体位が、なんだか今の自分には心細くて、寂しくて。
(離れたくないの……、どこもかしこも、ぴったり1つに、なりたいの……)
「はは、本当に甘えん坊なんだから。じゃあ、もっとぎゅってしましょう」
匠海は抱えていた片足を跨ぎ、妹の股の間に腰を密着させると、その上に覆いかぶさってきた。
シーツの上のヴィヴィを両腕で抱き締めた匠海は、ぐちゅりと蜜音をさせながら、先程までより更に深く腰を落としてくる。
「はぅうっ あっ おにい、ち、……ぁんんっ 気持ち、いい……っ」
ぴったりと重なり合った互いの胸と腹、そしてヴィヴィの細い脚がしがみ付く様に巻き付いたその下の腰は、深く深く繋がって。
全身で兄を感じたヴィヴィが、幸せそうに囀れば、匠海は正常位で揺さぶり始めた。
きついそこを擦り上げられる摩擦の熱が、全身へと伝わっていく様に。
どろどろになった自分の輪郭が、兄と一緒になって溶けて無くなっていく。
(熱い……、全部、ぜんぶ、熱くて……、お兄ちゃんも、ヴィヴィも……)