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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第101章
「うん。お前の望み、何でもいいから口にしてごらん? 卒業後に乗る車が欲しい? それとも卒業式で着るドレスかな? マンション? 無人島? それとも、宇宙旅行?」
匠海が面白そうに並び立てたモノ達に、ヴィヴィは気分を害したように眉を顰めた。
「…………お兄ちゃんの中のヴィヴィのイメージって、どんだけ物欲の塊なの……?」
「ふ、冗談だよ。で、何を叶えて欲しい?」
苦笑して妹の額にこつりと自分のそれを当ててくる匠海に、ヴィヴィはもう我慢ならずに思いのたけをぶつけた。
「……いっぱい、して……?」
「え?」
きょとんと見つめてくる兄に、ヴィヴィは幼児の様にむずがり、さらに言葉を重ねる。
「~~っ ヴィヴィが『もう、いい』って言うまで、いっぱい愛してっ」
(だって……。だって、ヴィヴィ、一週間も我慢したんだもんっ!!)
「…………ヴィクトリア」
「う、うん……?」
じっと自分を覗き込んでくる灰色の瞳が強すぎて、ヴィヴィは咄嗟に少し上半身を引いたが、その躰はすぐに匠海の両腕に絡め捕られ。
「俺がどれだけ我慢しているか……、お前、解ってるのか?」
「え? ぁっ ん……っ」
苦しそうに瞳を細めながら零された兄の言葉に、疑問の声を上げたヴィヴィの唇は、その後甘い喘ぎをずっと上げ続けることになった。
兄の腰に跨らされて、その逞しい昂りをショーツ越しに感じながら、頭の芯が蕩ける様なキスを与えられ。
ワンピ越しに散々弄られた胸への愛撫で、ぐっしょりと濡れそぼったショーツを脱がされたヴィヴィは、ベッドの隅に腰掛けられ。
今、ヴィヴィの視界に入っているのは、床に跪き、ワンピのスカート部分に頭を突っ込んで、ぴちゃぴちゃと音を立てながら自分の恥ずかしいところを舐めている、兄の肩から下だった。
『お兄ちゃんが見たら、怒り狂いそう』というテーマでコーディネートしたそのワンピ姿に、匠海は異常に興奮している様だった。