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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第101章
「……だって、お兄ちゃんの顔……、見えないしっ は、恥ずかしいし……っ」
鼻の頭を真っ赤にしながらそう言い募るヴィヴィに、兄はその頭を撫でながら謝ってくる。
「ごめんな?」
「『もう、いい』って言っても、止めてくれないしぃ~~っ」
「だって、ヴィクトリア、凄く気持ち良さそうだったから」
そう嬉しそうに微笑まれたら、ヴィヴィは何も言えなくなってしまい、
「~~っ い、いじわる……っ」
「そうか、悪かったね。じゃあ、今度はいっぱい愛してあげるよ」
目元に小さなキスを落としながらそう囁いてくる匠海に、ヴィヴィはぽっと頬を赤らめて確かめる。
「……ほ、んと……?」
「ああ、指でね」
「――っ!? や、やだぁ~~っ」
またくしゃりと泣き顔になったヴィヴィに、匠海はまるで駄々っ子の相手をするように苦笑する。
「じゃあ、何がいいの?」
「お……、お兄ちゃんの、が、いい……っ」
何度も舌で可愛がられたヴィヴィのそこは、まだ刺激を与えられない奥のほうが疼いてうずいて仕方なかった。
(お願い……っ お兄ちゃんが、欲しいよぉ……っ)
「素直だね。可愛いよ、ヴィクトリア」
そう囁きながら唇の表層を啄ばまれ、ヴィヴィはやっと兄とひとつになれるのだと期待に胸を膨らませた。
けれど、立ち上がった匠海はヴィヴィには向かって来ず、少し離れたベッドサイドへと行ってしまい。
そこでこちらに背を向けて何かをしていた匠海は、しばらくしてヴィヴィの元へと戻ってきた。
目の前でしゅるりと解かれた茶色のバスローブの紐。
そして中から現れたのは、立派に起ち上がった兄の陰茎と、
「お兄ちゃん、それ……」
「うん。ヴィクトリアにばかり負担、かけれないしな」
匠海はそう言いながら、薄い水色のコンドームの口をさらりと撫でて確かめる。
先週と違い、黒々とした陰毛は処理され、その根元まで丸見えで。
そして初めて目にする男性用の避妊具に、ヴィヴィは驚いて目が釘付けになっていた。
が、兄にゆっくり肩を抱かれ、ベッドの隅に細い脚を投げ出したまま、上半身をシーツの上に横たえられた。