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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第101章          

「このまま、イってごらん?」

「もっ イって、るぅ……っ」

「でもまだ、疼くんだろう?」

 兄のその指摘に、ヴィヴィは灰色の瞳を細め、懇願した。

「やぁっ お願い……っ う、動いてぇ?」

(だって、お兄ちゃんのまだ、半分しかヴィヴィの中、来てくれてないの……っ)

 まるで兄の腰が寄せられるのを待ち受けるように、細い腰を持ち上げたヴィヴィに、匠海は苦笑して首を振る。

「駄目。まずこれでイクんだよ」

「ど、してぇ……?」

「分からないのかい?」

 そう囁きながら妹の抱えていない方の足を、太ももの後ろに手を添え持ち上げ直した匠海。

「え……?」

「今の俺は、ヤキモチを焼きまくっている」

「……はぅ……?」

(や、ヤキモチ……? て、何に?)

 脚を抱え込みながら微かに首を傾げたヴィヴィに、匠海は思いっきり眉を顰めて言い放つ。

「あんなイケメンに肩抱かれてっ この細い肩は俺のものもなのにっ」

「そ、んなっ あっ おねがいっ もっと、もっと~……っ あぁん」

(ちゃんと、説明したのにぃ~っ 何も無かったのにっ 意地悪すぎるよ~~っ)

 イきたいのにイけなくて。

 奥が疼くのにまだ兄のモノは深くまで与えてくれなくて。

 溜め込んだ熱がかさ張るように、シーツの上の腰が重くて重くて仕方ない。

 狂った様に自分で腰を揺らし始めたヴィヴィは、それがより強い刺激をくれることに気付き、無心にそればかりを繰り返し。

「イちゃうっ あっ あ、ふぁあ……っ ひっ!?」

 やっと辿り着いた高みに向けて、ヴィヴィの華奢な体が一点に向けて凝縮し、絞り上げられていく感覚に集中していた、その時。

 ぱちゅんっ

 大きな蜜音と共に感じたのは、最奥の子宮口まで捻じ込まれた兄の大きな亀頭と、腰にぴったりと押し付けられた匠海の腰。

 イく直前に最奥まで突かれたヴィヴィは、灰色の瞳を限界まで見開き、細い咽喉を限界まで仰け反せ。

「ひゃぅううううんっ!?」

 最後の最後で兄の全てを銜え込まされ、蜜壺全てを使ってその逞しさを味あわされ、ヴィヴィは達した。

(あ……、そん、なっ そんな……っ)

 片脚を抱き締めていた両腕が解け、その手はがくがくと震えながら弛緩した口元を覆う。

「……~~っ ぁ――……、ぁん……っ やぁ~~っ」

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