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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第101章          

 兄に最奥まで貫かれたまま、両脚をシーツの上でしどけなく開き惚けるヴィヴィを、匠海が満足そうに見下ろしてくる。

「ああ、凄く気持ち良さそうにイけたね?」

 その兄の言葉に、先刻の咽喉の詰まりそうな愉悦を思い出したヴィヴィの肉ひだが、更に寄越せとでもいうように匠海の陰茎に纏わり始める。

「や……、ぁ、……、ぃや……っ」

(き、気持ち良すぎて……、馬鹿に、なっちゃうぅ……)

 けれど、ヴィヴィはそこで初めて違和感を覚えた。

 生ではなく、ゴムを使用している感触。

 きゅうきゅうと兄の竿を咀嚼する度、極薄の膜がよれる感触が微かにした。

「ほら、今度は沢山愛してあげようね」

 達した余韻に浸っている最中のヴィヴィを、匠海はそう囁きながらその細すぎる腰を掴み上げ、高速で突き上げ始めた。

 ぱちゅん、ぱちゅんっ

 寝室に響く姫鳴りの音に、ヴィヴィが眉を顰めたのは一瞬で、

 それよりも昇り詰めたばかりで震えているそこを、強引に掻き回される匠海の腰使いに、ヴィヴィは悲鳴に近い嬌声を上げ始めた。

「ひっ 待、てぇっ! あっ ァ……っ あぁっ あぅうっ」

「待た、ないよっ く……っ 気持ちいいっ」

 なにせ匠海は床に立っているので、自由自在に腰を打ち付ける事が出来て。

 ワンピから剥き出しになった腰を高々と持ち上げられ、打ち込まれていたかと思えば、

 サンダルを履いたままの両足首を掴まれて、ねっとりと腰を寄せられたり、

 顔の横まで膝裏に添えた両手を持ち上げられ、その上に重なって深々と銜え込まされたり。

「はぁ……っ ヴィクトリアの、一番奥だね?」

 匠海がそう言う一番奥とは、子宮の入り口で。

 そこに先程から押し当てられているぷにんとした感触は、間違いなくゴム越しの兄の亀頭の先っぽ。

「はぁううっ だ、だめぇ……っ」

 眉根を寄せ、すぐ傍まで下りてきた匠海の躰を両手で押し返すヴィヴィに、

「苦しい?」

 欲望にぎらついた瞳で自分を覗き込みながらも、その表情はヴィヴィを労わるものだった。

「ん……、ちょ、っと……。でも、大丈、夫……っ」

 本当はかなり苦しい。

 ヴィヴィの躰がまだ発達途上だからか、はたまた匠海のサイズが長すぎるのか、不明だが。

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