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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第102章
「え~~、順番なの~?」
(でも、順番だったら、ヴィヴィの方が先にお兄ちゃんに恋しちゃったんだから、勝ってますよ?)
「あははっ じゃあ、引き分けでいいよ」
「やったっ! だってね? 絶っっっ対にヴィヴィのほうが、お兄ちゃんのこと、愛しちゃってるんだもんっ♡」
笑いながら譲歩してくれた兄に、ヴィヴィはそう無邪気に喜んだ。
「ああ、もう……。お前は本当に可愛いね……」
しみじみ呟きながらまた妹を抱き寄せた匠海に、ヴィヴィはその腕に自分の全てを預け、にやりと締まりのない笑みを浮かべたのだった。