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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第104章              

「よしっ ヴィヴィは通過っと! で、クリスはどうせ、通過してるんでしょう?」

 ジュリアンのその酷い言い様に、クリスはこくりと頷く。

「ん……。僕のも、あったよ……」

「……~~っ クリスぅ~~っ!!」

 泣き出す一歩手前の声でそう呼んだヴィヴィは、背凭れから身体を離すと、クリスの胸に飛び込んだ。

「やったね……?」

 ヴィヴィを受け止めながらそう呟いたクリスの声音は、いつもより少しだけ浮足立ったもので。

「うん……っ うんっっ!!!」

 そう頷く事しか出来ないヴィヴィの目の前で、ジュリアンが嬉々として父と匠海に電話をしていた。

 そして、その1分後。

 真行寺 円からも「1次通過~っっ っぅしゃ~~っ!!ヽ(。・`ω´・)ノ」

 と気合の入ったメールが届き、双子はそれにも喜んだのだった。






 東大1次試験の足切り発表があった2日後――2月13日(土)。

 その日付が変わり、翌日のバレンタインデーになった頃。

「……っ もっと……っ はぁぅう~っ あんっ もっ とぉっ」

 暗い寝室の中には、ヴィヴィの甘ったれたおねだりの言葉で溢れていた。

「ああっ ほらっ 受け取れ……っ ――っ く……っ!」

 妹を腰の上に乗せながら、騎乗位の状態で下から突き上げていた匠海は、苦しそうな声を上げながら掴み上げた細腰の最奥に、自分の精子を注ぎ込んだ。

 途端に咽喉を詰まらせて口元を両手で覆ったヴィヴィが、可愛らしい嬌声を上げながら達し。

「~~っ お、にぃ、ちゃ……、はぅううんっ ぁ……、おにっ あぁんっ」

「……っ 大丈夫、だか……らっ 大丈……っ ぁあっ そんなに、締め付けるな……っ」

 匠海の窘める言葉も聞かず、ヴィヴィは泣き出しそうな表情を浮かべながら、兄の腰の上で自分の細いそこを前後にずりずりと擦り付け始めた。

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