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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第104章
「はぁ……。受験で不安なのは分かるけれど、こんな強引に挿れて躰傷つけてたら、元も子もないだろう?」
匠海の言葉は、愛しているヴィヴィの躰を気遣ったものだったのに、
「――っ やぁ……っ」
そうむずがるヴィヴィに、匠海は更に語気を強めた。
「やだじゃない。ほら、どきなさい」
ヴィヴィの腰をナイトウェア越しにぺんぺん叩く匠海に、ヴィヴィは金色の頭を振る。
「やだぁ~~っ もっとするのっ もっとお兄ちゃんと “ひとつ” になるのっ」
むきになってそう喚くヴィヴィは、半ば強引に腰を落として行き。
「な……っ!? ヴィクトリア、馬鹿……っ ……っく」
妹の暴挙に驚いた匠海が、ヴィヴィの腰を咄嗟に掴んで止めさせようとしたものの、既にとき遅し。
「……っ あっ 入った、のっ おにい、ちゃぁんっ」
兄の胸に縋り付きながら必死に言い募るヴィヴィの蜜壺は、奥深くまで匠海の陰茎を飲み込んでいた。
その大きさに若干の苦しさを感じるものの、それを上回る充足感の方が大きくて。
「ああ、もう! なんて悪い子に、なってしまったんだっ」
兄のその叱責を耳にしながらも、ヴィヴィの灰色の瞳は徐々にとろんと蕩けていく。
「おにぃちゃぁん……、硬、いぃっ ぁん、かたぁい……っ」
カンガルーポケットの付いた可愛らしいナイトウェアの下で、確実に躰を繋ぎ合わせているその状態に、ずっと否定していた匠海が懐柔されていく。
「……っ もう、膣、蕩けさせて……っ くぁっ 気持ちいいっ」
妹の腰を掴んでいた匠海の掌に、ぐっと力が込められたのを感じ、ヴィヴィは両手を兄の首の後ろに組んでその瞳を覗き込んだ。
「し、よ……? お兄ちゃんっ ヴィヴィと、えっち、しよう?」
そう囁く声音はこれ以上なく甘ったるく、見つめてくる瞳も誘う唇も潤んでいて。
「~~っっ ああ、もう、知らないぞっ!?」
妹の誘惑に翻弄された匠海は、そう喚いた。
「ん。いっぱい、愛して――?」
やっと自分に応えてくれた匠海に、ヴィヴィはそう囁きながら自分の唇を押し付けた。