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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第104章
「お、お兄ちゃん……? な、何、するの……?」
久しぶりに目にした兄の険しい表情が恐ろしくて、ティアラを乗せた頭だけ振り返りながら、おずおず確かめたヴィヴィに、匠海が冷笑を寄越す。
「何するって、ナニをするんだよ」
「―――っ えっと、シャワー……っ」
(ヴィヴィ、ダンス踊りまくって、結構、汗かいたしっ)
このような状況で無駄と分かりながらも、一応そうお伺いを立ててみれば、
「たまにはヴィクトリアの濃い味を堪能するのも、また一興だろう?」
そんな返事を返してきた匠海に、ヴィヴィの胸がちりりと痛んだ。
(お兄ちゃん……、ヴィヴィを愛してくれるんじゃなくて、ただ、セックスを楽しみたいだけ、なんだ……)
「一興」と言い張った兄に少しずつ凹み始めるヴィヴィの、繊細なレースがあしらわれたビスチェの胸が、じくじくと苦い痺れに侵されていく。
「……うん……」
辛うじてそう了承の返事を発したヴィヴィを、匠海は抱き始めた。
オーガンジーの下、レース刺繍のシフォンを重ねたスカートの中から露わになったのは、抜けるほど白く透明感のある両脚とその上の小さな双丘。
純白のコルセットから伸びたガーターベルト、留められたガーターストキング。
そして小ぶりの2つの膨らみを覆うのは、こちらも純白のレースのショーツで。
ガーターベルトを外してショーツを腰からずらした匠海は、片足を抜き取るともう片方に引っ掛けたまま妹の尻を両手で開いた。
「……――っ」
いつも見られている恥ずかしい場所の他に、確実に視姦されているでろう、排泄の為の穴。
「やっ やだ……っ み、見ないでっ」
そう拒否する声を上げても、
「ここもピンク色で、本当に可愛いな、お前は」
“可愛い” と言いながらも、その言い様は嘲りにしか聞こえない。
(や……、怖、い……。なん、で? お兄ちゃん、やっぱり、怒ってる……?)
大きな掌で割り開かれたそこはもちろん、そんなつもりもなかったので濡れている筈もなく。
ひたりと当てられた暖かで硬いものは、見なくても分かる、匠海の昂ぶり。