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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第104章
「え、えっと……」
恥ずかしがるヴィヴィに、兄は楽しそうに先を促す。
「ヴィクトリアの小さな掌で、優しく包んでマッサージしてごらん?」
「や、優しく……?」
「そうだよ。ここは強く握ったら痛いからね」
兄の説明に恐るおそる両手を伸ばしたヴィヴィは、泡にまみれた掌で匠海のそれを下からくるんで撫でてみる。
「ひゃ……っ」
伸縮性のある不思議な感触の皮膚の下、ころりと感じるゴルフボールの様な丸いもの。
その触り心地に驚きながらもやわやわと掌で清めていると、上から匠海の満足そうな吐息が下りてきた。
「はぁ……、気持ちいい……」
「……そ、そう……?」
心底良さそうな兄の声音に、ヴィヴィの金色の恥毛を湛えたそこもじくりと疼く。
「ヴィクトリア。そこをマッサージすることで、よりお前を沢山愛してあげられるようになるんだよ?」
「え?」
兄の言い分が分からなくて、そう短く聞き返したヴィヴィに、匠海はその細い顎下に指を添え、自分の方へと上向けた。
「お前がマッサージしてくれている “そこ” で沢山精子が造られて、ヴィクトリアの大好きな俺の精液が、お前の奥深く――」
「変態っ!!」
うっとりと自分を見下ろしながら、そんな性知識を植え付けてくる兄に、ヴィヴィはそう喚いた。
「変態って……。本当の事を教えてあげてる、だけなのに……」
そう弁解しながらも、くっくっくと楽しそうに忍び笑いを漏らす兄を、ヴィヴィは耳まで真っ赤にしながらスポンジで全身を洗ってあげた。
シャワーで兄を流して清めると、予想通りの言葉が匠海から返される。
「次は俺が、ヴィクトリアの全身を綺麗にしてあげようね?」
「……はは……、お手柔らかに……」
そう引き攣った笑みと共に零したヴィヴィを立たせた匠海は、鼻歌でも歌いそうな勢いで妹の華奢な肢体を洗い始めた。
勿論、素手で――。
ふわふわに泡立てた泡を全身に塗り広げられ、その上からゆっくりと指先と掌で清められていく。
「ふっ 白いドレスのお姫様のヴィクトリアも、泡まみれのヴィクトリアも、ガラスのケースに入れて飾っておきたいね」
そんな変質的な事を漏らす匠海に、ヴィヴィは内心溜め息を零すばかり。