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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第104章              

 このままじゃ卒倒してしまいそうで、霞ゆく意識の中で、何とかそうお願いすれば、ぺろりとそそうの後を舐め取ってきた匠海に、うっとりと微笑まれる。

「ふ、もちろん、乾かしてあげるよ」

「……ふぁ~~~ぃ……」

(今日はもう、お兄ちゃんが気が済むまで、付き合いますよ……。ええ)

 そう腹を括ったヴィヴィは、細い返事を返し。

 その後、ヴィヴィの最奥で宣言通り吐精した匠海は、もう至れり尽くせりでヴィヴィの世話を焼き。

 そして連れて行かれたベッドでは、ヴィヴィが何度も気を遣り。

 妹が浮上してくる度に、匠海はまたねっとりと、その細い躰を心行くまで愛していたのだった。

「……し、死ぬぅ……(°ཀ°;)」

 最後に意識を手放す間際、ヴィヴィがそう唸ったかどうかは、匠海しか知る由はない。

 そして、

「卒業おめでとう、ヴィクトリア――」

 兄のその祝福の言葉が妹の耳に届いていたかも、ヴィヴィしか知り得ないのだった。





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