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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第105章          

「どうして、東大を受けることに?」

「この多忙なスケジュールで、いつ学習時間を取っていたのか?」

「勉強時間の確保のため、NHK杯と中国杯、中4日で臨んだ両大会の秘話を聞かせて?」

 それぞれに対し、ヴィヴィは勿論ぶっちゃけた。

「クリスがいきなり「東大一緒に受けるよ」と言い出して。なんやかんやで結局、一緒に受けることになりました」

「睡眠時間4時間半で、何とか生き長らえてきました……orz だって、ウトウトすると “教育兄” のクリスが “脇腹くすぐりの刑” を執行してくるんですぅ~(泣)」

「名古屋でのNHK杯の直後、中国へ移動しての試合……。正直、中国から帰国する途中、2人とも熱発して。1日だけ寝込んでました……」

 そしてクリスも負けじと応戦し、

「ヴィヴィは “やれば出来る子” なんです。自分を過小評価し過ぎ、なだけで……」

「だってヴィヴィ、目を離すと、すぐに寝ちゃうから……」

「…………寝込みました、ね」

 双子の個性溢れるやり取りに、出演者もスタッフも大喜びで。

 けれどヴィヴィは、感謝の気持ちを口にする事だけは忘れなかった。

「結局、ヴィヴィはクリスに “おんぶに抱っこ” で……。何もかもクリスのおかげ、なんです。本当に大切で大好きな双子の兄です!」

 そう言ってにっこり微笑んだヴィヴィに、感激したクリスが生中継なのに妹をハグしようとしてきて。

 焦ったヴィヴィがそれを止めるという、ドタバタでその日のテレビ出演を終えたのだった。

 翌日も早朝からそのテレビ局の情報番組に出演する為、双子はお台場のホテルに宿泊する事になった。

 最後の出演を終えたのが24:30で、ホテルにチェックインした時には翌日の1時を回っており。

 部屋に入ってすぐに溜め始めたバスタブの湯の上げる音が、寝室にいる双子にも微かに届いていた。

「クリスと同室って、初等部以来?」

 双子と牧野マネージャー。

 3人の部屋割りを決める時、双子がツインルームで、牧野がシングルルームになったのだ。

 ヴィヴィは、今日明日使うであろう基礎化粧品等をスーツケースから取り出しながら、クリスに尋ねる。

「そういえば、そう……?」

 クリスも同じく必要な物を取り出しながら、微かに首を傾げていた。

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