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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第105章          

 3月24日(水)。

 早朝5:30から始まる情報番組に出演する為、いつも通り5時起きしたヴィヴィだったが。

「………………」

 自分が寝ていたシングルベッドに居るもう1人の人物を、ぽけっと見下ろしていた。

 その人物とはもちろん、クリスで。

 ヴィヴィと同じくホテルのナイトウェアを纏ったクリスは、く~く~と寝息を立て、くの字になって眠っていた。

(…………? 夜中、バスルーム行った帰り、寝ぼけてヴィヴィのベッドに入っちゃったのかな?)

 眠りに就く時は、互いのシングルベットに入っていたのは確かなので、きっとバスルーム側に寝ていた自分のベッドに、クリスは間違って入ってしまったのだろう。

「クリス~、 “おっき” しようね~?」

 まるで幼児扱いでそう発したヴィヴィは、朝比奈直伝の “脇腹ぐわし(今、ヴィヴィが名付けた)” を思い切って試みる。

 が――、

 その数秒後にはクリスの抱き枕にされてしまったヴィヴィは、困惑顔で首を捻っていた。

「おかしいな~? 朝比奈に言われた通り、やってるのに~?」

 ボヤキながらもさすがに起きないとまずいので、ヴィヴィは抱き竦められたまま、鼻を摘まんだり、両頬を摘まんだりして何とかクリスの目を覚まさせたのだった。

 そして、妹の必死の攻撃で起こして貰ったにも関わらず、クリスの発した第一声は、

「…………、ヴィヴィ……、ここ、僕のベッド……だよ? 甘えん坊、なんだから……」

 そんな、少し呆れたものだった。

「………………」

(ヴィヴィのベッド、でんがな……)

 久しぶりに関西弁で突っ込んだヴィヴィなのだった。







 お台場で5:30からの報道番組と、8:00からの情報番組に出演した双子は、六本木に移動してスポーツ番組と情報番組の収録をし。

 夕方には渋谷に移動し、屋敷の近くにあるNHKで、ニュース番組にゲスト出演したのだった。

(お、同じ様な質問に、何度も答えるの……、つ、疲れる……)

 双子は21時に屋敷に帰り着き、互いにぐったりして就寝挨拶を交わし、私室に下がった。

 すぐに熱い湯を使ったヴィヴィは、バスタブの中で呆けていた。

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