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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第105章
「気持ちいい? それって、性感マッサージのこと?」
そう囁きながら妹の脇から腰のラインを、ナイトウェア越しに指の腹でつつと辿ってくる匠海に、
「せいかん……? ……って、ち、違いますっ!!」
言葉の意味を悟ったヴィヴィは、瞬時に否定したのだった。
「はは、残念。じゃあ、リラックスしてろよ」
笑いながら立ち上がった匠海は、妹にそう言い置くと、ゆっくりとマッサージを始めた。
最初は、左の鎖骨の上を数度、指の腹で優しく押して解してきた。
内心不思議に思いながらも、普通に気持ちいいので、ヴィヴィは兄のする事を静かに受け入れる事にした。
腕を取られ、次に触れられたのは脇の下で、しかもその触れ方がとても優しくて。
くすぐったがりのヴィヴィはすぐに声を上げて笑い、兄の手から逃れようとしたが、真面目な顔で窘められた。
「ここ、腋窩リンパ節といって大事な場所なんだって。ほら、じっとしてないと、おっぱい揉んじゃうぞ?」
言ってることは、あまり真面目じゃなかったが。
「あ、ダメ……っ」
そう恥ずかしがってくすぐったいのを我慢したヴィヴィに、匠海は両方の脇の下を柔らかく擦った。
手首の付け根から肘までを掌全体を密着させ、擦り上げていく。
何をされているのかは分からないが、匠海に触れられるだけでヴィヴィは気持ち良くて。
肘の内側を軽く指圧され、肘から脇までをまた掌で圧迫され、それを左右両方された。
そのまま仰向けに寝かされたヴィヴィの脚の付け根(鼠径部)を、指の腹で軽く指圧され。
踝丈のナイトウェアを脚の付け根まで捲り上げられたのに恥ずかしがっていると、足首から膝へ、膝から脚の付け根へとまた掌で辿られる。
肋骨の上もお腹も胸の上もそう擦られ、ヴィヴィは徐々に、自分が兄に何をされているのかが分かってきた。
「ほら、今度は俯せになって」
「うん……」
素直に兄の言葉に従い、静かに俯せになったヴィヴィを、匠海はまた両腕、両脚、腰、背中と気持ちのいい圧を掛けながら擦ってくれた。